保険料の見直しで年間10万円以上節約できる方法

保険料の見直しで家計を節約するイメージ

家計の中でも大きな割合を占める「保険料」。気づけば月に3万〜4万円を支払っている家庭も珍しくありません。

しかし、保険は一度加入すると「なんとなく安心だから」「解約が面倒だから」と見直しを後回しにしがちです。その結果、不要な補償にお金を払い続け、年間で10万円以上も無駄にしているケースが多いのです。

この記事では、具体的にどのように保険を見直せば、無理なく年間10万円以上の節約につながるのかを詳しく解説します。



目次

なぜ保険料の見直しで節約できるのか

そもそも保険は「万が一のときの備え」ですが、日本人は世界的に見ても保険好きと言われています。生命保険文化センターの調査によると、世帯あたりの平均保険料は月額3.6万円。年間にすると40万円以上にもなります。

しかし実際に保険を利用する確率は低く、「過剰加入」や「重複契約」によって無駄な支出が増えているのです。

例えば、すでに会社員であれば高額療養費制度や傷病手当金など公的制度が備わっています。これを知らずに過剰に医療保険へ加入してしまうと、月に数千円〜1万円、年間で数万円を無駄に支払うことになります。

つまり、保険料の見直しは「不安を根拠に払っているお金」を整理する作業ともいえるのです。



節約のカギは「保険の種類ごとに見直す」

闇雲に解約すると万が一のときに困るため、冷静に「保険の種類」ごとに整理して考えることが大切です。ここでは代表的な保険を5種類取り上げ、それぞれの見直しポイントを詳しく解説します。



① 生命保険

生命保険は多くの人が加入していますが、最も「払いすぎ」が起きやすい保険でもあります。

たとえば独身の方が死亡保障5,000万円の保険に加入している場合、実際には家族に経済的な負担を残すことは少ないため、過剰保障になっているケースが多いです。

また、共働き世帯では夫婦それぞれが高額の保障を持っていると、両方とも必要以上に保険料を支払うことになります。

子どもが独立した後も大きな死亡保障を続けている人も要注意。必要保障額はライフステージごとに減っていくため、定期保険に切り替えることで月5,000円〜1万円、年間で6〜12万円の節約が期待できます。



② 医療保険

医療保険は「安心感を得たい」という心理から加入率が高いですが、見直すと無駄が出やすい分野です。

会社員や公務員なら健康保険の「高額療養費制度」により、入院費が一定額を超えると自己負担が大幅に減ります。そのため、入院給付金を日額1万円以上に設定している人は過剰で、日額5,000円程度に抑えても十分です。

プランを調整するだけで月2,000〜4,000円、年間で2.5〜5万円の節約が可能になります。



③ がん保険

がん保険は日本人の死亡原因トップであるがんに備えるため人気がありますが、実は医療保険に「がん特約」を付けている場合は重複している可能性があります。

がん保険単体と医療保険のがん特約の両方に加入していると、補償は似ているのに毎月2,000〜3,000円を余分に払っているケースもあります。

整理して一本化するだけで月2,000円、年間2.4万円の削減が期待できます。



④ 自動車保険

自動車保険は加入者が多く、節約効果が大きい保険のひとつです。

走行距離が少ない人は「走行距離割引型」のプランに切り替えると安くなる場合があります。また、代理店型からネット型保険へ切り替えるだけで年間2〜5万円の節約になることもあります。

「同じ補償内容なのに保険料が半分近くになる」こともあるため、複数社で一括見積もりを取るのがおすすめです。



⑤ 火災保険・地震保険

火災保険は住宅購入時に自動的に加入する人が多く、見直されにくい保険です。

ただし、補償範囲をよく確認すると「家財補償」や「水災補償」が不要なケースもあります。無駄なオプションを外すだけで年間5,000〜2万円程度の削減につながります。

また、長期契約を選ぶことで割引が効くため、更新時に検討するのもポイントです。



実際に年間10万円節約できる組み合わせ例

では、実際にどのくらい節約できるのかを具体的に試算してみましょう。

  • 生命保険:月8,000円 → 4,000円(▲4,000円/月)
  • 医療保険:月5,000円 → 3,000円(▲2,000円/月)
  • がん保険:月3,000円 → 解約(▲3,000円/月)
  • 自動車保険:年間6万円 → ネット型で3.5万円(▲2.5万円/年)

合計すると、月額9,000円、年間10.8万円の削減になります。これは極端な例ではなく、多くの家庭で現実的に実現可能なシミュレーションです。



保険見直しの手順

  1. 現在加入している保険をすべて書き出す(保険証券を整理)
  2. 保障内容・保険料を一覧化して、重複や不要をチェック
  3. 本当に必要な保障額をライフステージに合わせて計算
  4. 不要な契約は解約・減額、必要なら安い保険に切り替え
  5. 3〜5年に一度は再チェック
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