人材派遣や業務請負を主力としてきた大分市の「ジョイントビズおおいた」が、大分地裁に破産を申請したことが分かりました。負債総額は約6500万円です。
同社は2022年から飲食事業へ進出し、横浜家系ラーメンや油そばなど複数の店舗を相次いで展開していました。しかし、本業では人員確保に苦戦し、飲食事業でも食材価格の高騰などを背景に採算が悪化したとみられています。
店舗閉鎖による経費圧縮にも取り組みましたが業況は改善せず、2026年7月までに全事業を停止。9月30日に破産申請に至りました。ここでは、東京商工リサーチ大分支店の情報をもとに、事業拡大から破産申請までの経緯を整理します。
ジョイントビズおおいたが破産申請、負債約6500万円
今回明らかになったのは、ジョイントビズおおいたが事業を停止し、大分地裁へ破産を申請したというものです。負債総額は約6500万円に上り、人材派遣と飲食という複数事業を展開してきた会社が事業継続を断念する形となりました。
東京商工リサーチ大分支店によると、ジョイントビズおおいたは大分市向原西に所在し、2017年2月に設立されました。
主力としていたのは人材派遣や業務請負です。その後、2022年から飲食分野へ進出し、ラーメン店などを相次いで展開して事業領域を広げていました。
しかし、人材派遣事業での人員確保の難しさに加え、飲食事業では食材価格の高騰などが重なり、採算が悪化していたとみられています。
- 会社名:ジョイントビズおおいた
- 所在地:大分市向原西
- 設立:2017年2月
- 主力事業:人材派遣、業務請負
- 飲食事業:ラーメン店、油そば店などを展開
- 全事業停止:2026年7月12日まで
- 破産申請:2026年9月30日
- 申請先:大分地裁
- 負債総額:約6500万円
人材派遣から飲食業へ進出、ラーメン店を相次いで展開
ジョイントビズおおいたの事業展開で特徴的なのが、本業の人材派遣・業務請負に加えて飲食事業へ進出した点です。2022年以降、ラーメンや油そばなど業態の異なる店舗を相次いで展開していました。
2022年に横浜家系ラーメン「高崎家」を出店
飲食事業への本格的な進出は2022年10月でした。大分市中央町に「横浜家系ラーメン 高崎家」を出店しています。
人材派遣や業務請負を主力としていた同社にとって、飲食店の運営は新たな事業分野への進出となりました。
その後も1店舗だけにとどまらず、新たなラーメン店などを相次いで展開していきます。
2023年には「ラーメンバリ豚」を展開
2023年3月には「ラーメンバリ豚」を展開しました。「横浜家系ラーメン 高崎家」の出店から半年ほどで、新たな店舗を展開したことになります。
さらに翌2024年にも出店が続き、同社は飲食事業の規模を広げていきました。
2024年には油そばや朝ラーメンにも進出
2024年3月には「油そば熊八商店」を展開。同年8月には「朝ラーメンらいおん食堂」も展開しました。
2022年10月の飲食事業進出から約2年間で、横浜家系ラーメン、ラーメン、油そば、朝ラーメンと複数の店舗を展開したことになります。
こうして同社は、人材派遣・業務請負に加えて飲食店運営を手がける形で事業を拡大していました。
人材派遣事業では人員確保に苦戦
事業拡大を進める一方、本業としていた人材派遣事業では人員の確保に苦戦していました。人材を確保することが事業運営に直結する業態だけに、この問題が経営上の負担になったとみられています。
今回の情報では、人員確保が難しくなった具体的な時期や、どの程度事業へ影響したのかといった詳細までは明らかになっていません。
ただ、東京商工リサーチ大分支店の情報では、人材派遣事業で人員の確保に苦戦していたことが、経営を取り巻く問題の一つとして挙げられています。
本業で人員確保という課題を抱えるなか、並行して飲食事業でも採算面の問題が表面化していきました。
食材価格の高騰で飲食事業の採算が悪化
飲食事業では、食材価格の高騰などが経営を圧迫する要因となりました。店舗を相次いで展開していた一方で、コスト上昇などを背景として採算が悪化していたとみられています。
ラーメン店をはじめとする飲食事業では、食材の仕入れが店舗運営に欠かせません。同社については、食材価格の高騰が採算悪化の背景として報じられています。
一方、具体的にどの食材がどれだけ値上がりしたのか、各店舗の売上高や収益がどのように推移したのかについては、今回の情報では明らかにされていません。
そのため、飲食事業の採算悪化については、確認されている食材価格高騰などの要因を中心に捉える必要があります。
2026年3月に店舗閉鎖、経費圧縮でも改善せず
経営環境が厳しくなるなか、ジョイントビズおおいたも事業継続に向けた対応を進めていました。2026年3月には「朝ラーメンらいおん食堂」を閉鎖し、経費の圧縮に取り組んでいます。
店舗を閉鎖することで運営に伴う経費を減らし、業況の立て直しを図ったとみられます。
しかし、この対応を行っても業況の改善には至りませんでした。
人材派遣事業での人員確保の問題と、飲食事業における採算悪化が続くなか、最終的には事業そのものを停止することになります。
7月までに全事業を停止、9月30日に破産申請
店舗閉鎖などによる経費圧縮でも状況を改善できなかった同社は、2026年7月12日までにすべての事業を停止しました。その後、9月30日に大分地裁へ破産を申請しています。
今回の手続きは「破産手続き開始決定」ではなく、「破産を申請した」段階として報じられています。
負債総額は約6500万円です。
2022年10月の飲食事業進出から約4年で、複数の飲食店を展開した事業は終了することになりました。
事業拡大から破産申請までの経緯
同社の動きを時系列で整理すると、飲食事業への進出と店舗展開が2022年から2024年にかけて続いた一方、2026年には店舗閉鎖、全事業停止、破産申請へと状況が大きく変化したことが分かります。
| 時期 | 主な動き |
|---|---|
| 2017年2月 | ジョイントビズおおいた設立 |
| 2022年10月 | 「横浜家系ラーメン 高崎家」を出店し飲食事業へ進出 |
| 2023年3月 | 「ラーメンバリ豚」を展開 |
| 2024年3月 | 「油そば熊八商店」を展開 |
| 2024年8月 | 「朝ラーメンらいおん食堂」を展開 |
| 2026年3月 | 「朝ラーメンらいおん食堂」を閉鎖し経費圧縮 |
| 2026年7月12日まで | すべての事業を停止 |
| 2026年9月30日 | 大分地裁へ破産を申請 |
この流れを見ると、複数店舗を展開していた時期から店舗閉鎖へ移り、その後、比較的短期間で全事業停止と破産申請に至ったことが確認できます。
倒産回避の可能性はあったのか
今回公表されている情報からは、人材派遣事業での人員確保と、飲食事業における食材価格の高騰・採算悪化という複数の問題が重なっていました。内部事情は不明ですが、リスクを抑える余地があったのかを公表情報の範囲で考えます。
飲食事業の出店ペースを抑える選択肢
同社は2022年10月に飲食事業へ進出した後、2023年3月、2024年3月、同年8月と店舗を相次いで展開しました。
各店舗の収益状況や出店費用などは公表されていないため、出店そのものが経営悪化の原因だったと断定することはできません。
一方で、事業を拡大する過程で各店舗の採算性をより慎重に確認し、出店ペースを調整することは、事業全体の負担を抑える選択肢になった可能性があります。
食材費上昇への対応を早める余地
飲食事業では、食材価格の高騰などを背景に採算が悪化していたとみられています。
一般的には、仕入れ条件の見直し、メニュー構成の調整、原価管理、販売価格の見直しなどが収益性を維持するための選択肢になります。
ただし、同社が実際にどのような対策を実施していたのかは明らかになっていません。そのため、こうした対応を行っていなかったと判断することはできません。
人材確保と複数事業運営のバランス
本業の人材派遣事業では人員確保に苦戦していた一方、飲食事業では複数店舗を展開していました。
人材の確保が難しい状況で複数事業を運営する場合、事業ごとの人員配置や収益性を継続的に確認し、不採算事業の縮小などを早い段階で検討することがリスク低減につながる可能性があります。
もちろん、これらの対策を講じていれば、必ず破産を回避できたと断定することはできません。今回公表された情報だけでは、同社の資金繰りや各事業の詳細な収益状況、経営判断の経緯までは確認できないためです。
ジョイントビズおおいたの破産申請で今後注目される点
ジョイントビズおおいたはすでに全事業を停止し、大分地裁へ破産を申請しています。今後は破産手続きの進行に加え、負債などについて新たな情報が明らかになるかが注目されます。
現時点で報じられている負債総額は約6500万円です。
また、今回のケースでは、人材派遣という本業で人員確保に苦戦する一方、新たに進出した飲食事業でも食材価格の高騰などによって採算が悪化したとみられている点が特徴です。
今後、裁判所による手続きが進むなかで、経営状況や負債に関する追加情報が公表される可能性があります。
よくある質問
今回の破産申請について、会社の事業内容や負債額、飲食事業の展開、事業停止までの経緯など、記事で確認できる主なポイントをQ&A形式で整理します。
ジョイントビズおおいたは何の会社ですか?
2017年2月に設立され、人材派遣や業務請負を主力としていた会社です。2022年10月からは飲食事業にも進出し、ラーメン店や油そば店などを展開していました。
負債総額はいくらですか?
東京商工リサーチ大分支店によると、負債総額は約6500万円です。
どのような飲食店を展開していましたか?
「横浜家系ラーメン 高崎家」「ラーメンバリ豚」「油そば熊八商店」「朝ラーメンらいおん食堂」を展開していました。
なぜ経営が悪化したのですか?
公表情報では、人材派遣事業で人員確保に苦戦したほか、飲食事業では食材価格の高騰などを背景に採算が悪化していたとみられています。それ以外の詳細な経営状況については、確認できる情報が限られています。
いつ事業を停止したのですか?
2026年3月に「朝ラーメンらいおん食堂」を閉鎖して経費圧縮に取り組みましたが、業況は改善せず、同年7月12日までにすべての事業を停止しました。
破産手続き開始決定は出ていますか?
今回の情報で確認されているのは、2026年9月30日に大分地裁へ破産を申請したという段階です。破産手続き開始決定が出たとの情報ではありません。
まとめ
ジョイントビズおおいたは、人材派遣や業務請負を主力としながら、2022年から飲食事業へ進出し、横浜家系ラーメンや油そばなど複数の店舗を展開していました。
しかし、人材派遣事業では人員確保に苦戦し、飲食事業でも食材価格の高騰などを背景として採算が悪化していたとみられています。
2026年3月には「朝ラーメンらいおん食堂」を閉鎖して経費圧縮を進めたものの、業況は改善しませんでした。同年7月12日までにすべての事業を停止し、9月30日に大分地裁へ破産を申請しました。
負債総額は約6500万円です。
今回の事例では、本業における人材確保の難しさと、新たに進出した飲食事業におけるコスト上昇・採算悪化が重なった状況が伝えられています。
今後は破産手続きの進行とともに、負債や経営状況などについて追加情報が明らかになるかが注目されます。

