森永「板チョコアイス」復活の裏にあった意外な戦略とは?

薄い紫の背景で、12人の男女がそれぞれ異なる食べ物を楽しんでいるイラスト。タコス、ピザ、ドーナツ、スイカ、クッキー、ハンバーガー、チキン、アイスなど多様なメニューを食べる姿が描かれている。
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あなたも一度は食べたことがあるかもしれません。 森永製菓の「板チョコアイス」が、発売から30周年を迎え、再び注目を集めています。

かつて販売休止に追い込まれたこのアイスが、なぜいま“売上倍増”という快挙を遂げたのか。

この記事では、消費者の声に応えた復活劇の裏側と、ヒットを支える戦略をわかりやすく解説します。

目次

消えた理由:独自性を失ったパッケージ変更

1995年、「夏に食べられるチョコレート」として誕生した板チョコアイス。
パキッと割れるチョコと濃厚なバニラが特徴でしたが、1998年のパッケージ変更が転機となりました。

食べやすさを重視し、箱からフィルム包装に切り替えたことで、“板チョコらしさ”が薄れ、他社のチョコ系アイスと差別化できなくなったのです。
その結果、売上は右肩下がりとなり、2002年春から1年間、販売休止に追い込まれました。

復活のきっかけ:ファンの声と秋冬需要

再販を望むファンの声が、森永を動かしました。
2003年秋、「板チョコらしさ」を徹底的に追求し、箱パッケージを復活。
さらに「夏に食べるチョコ」から「秋冬にぴったりなチョコアイス」へとコンセプトを転換しました。

秋冬はチョコレートの需要が高まる季節。そこに「板チョコアイス」という形で参入することで、チョコ市場とアイス市場の両方を狙う戦略に成功しました。

売上倍増の理由:通年化とコラボ戦略

2020年、ついに通年販売へと舵を切ったことが転機となります。
夏の需要を取り込みながら、アニメ『進撃の巨人』とのコラボなど話題性のある施策を展開。
背表紙をつなげると1枚の絵になる10種類の限定パッケージはSNSでも拡散し、若年層にもファンを広げました。

この結果、直近5年間で売上は2.4倍に。2025年度は森永冷菓部門の主力商品としてトップの座を維持しています。

point
  • 1998年のパッケージ変更で独自性を喪失
  • 2003年、ファンの声に応え秋冬限定で復活
  • 2020年、通年販売+アニメコラボで認知拡大
  • 直近5年で売上2.4倍、森永の主力商品に成長

専門家の分析:ブランド再構築の好例

食品マーケティングの専門家は「一度消えたブランドを再び定着させるには“原点回帰+新しい文脈”が欠かせない」と指摘します。

板チョコアイスの成功は、懐かしさを軸にしつつ現代的なコラボを融合させた“再生型ブランド戦略”の典型例といえるでしょう。

SNSの反応:「復活してくれてうれしい!」

X(旧Twitter)では、「子どもの頃に食べてた!」「あのパキッと感がたまらない」と懐かしむ声が相次いでいます。

また、「夏でもチョコ感をしっかり楽しめる」「限定コラボが集めたくなる」といった反応も多く、ファン層の広がりが見て取れます。

今後の展望:次の30年への挑戦

森永製菓は今後も季節限定フレーバーやキャラクターコラボを継続予定。
「板チョコアイス」ブランドを次世代にも継承し、チョコとアイスの融合ジャンルをさらに拡大していく方針です。

消費者にとっても、“あの味がいつでも食べられる”安心感が、日常の小さな幸せを支えています。

Q1. 板チョコアイスが一時販売休止になった理由は?
A. パッケージ変更で「板チョコらしさ」が薄れ、売上が低迷したためです。

Q2. 再発売はいつだった?
A. 2003年秋に「秋冬限定」として再登場しました。

Q3. 通年販売はいつから?
A. 2020年から通年販売に切り替わり、人気アニメとのコラボも実施されました。

Q4. 現在の価格はいくら?
A. 参考小売価格は184円(税込)です。

Q5. どこで買える?
A. コンビニやスーパーなど全国の量販店で販売されています。

【まとめ】
森永「板チョコアイス」は、一度消えたブランドが“原点回帰と進化”で再生した成功事例です。
味だけでなく、パッケージや季節戦略、コラボを通じて新しいファンを獲得。
“懐かしさと新しさ”のバランスこそが、長く愛されるブランドの条件といえるでしょう。

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